【レースタクティクス、講座第19編】(この講座のみ00年9月11日アップしたものです)
《'00年ウインズ171エイトスラロームレースの後で》
昨日は皆さんお疲れ様でした。充分に楽しませて頂きました!
今まではコースレーシングにおける基本的なタクティクスを説明しましたが、
18編ではエイトスラロームレースでの基本的なタクティクスを簡単にご説明致します。
まずスタートシークエンスが4分前からカウントされますが、ただボオッ~として4分
前からスタートまで時間を待ってはいけません。
それから4分前の時計合わせも必ずしなければいけませんよ。スタート前までするこ
とが沢山あるのです。

まずスタートラインを読む、確実にスタートを切るためには本部艇のポールの風上に立ち、
スタートライン下側のブイの延長線の景色を確実に把握しておきます。
スタート時にはその景色を元にジャストスタートするのですから。
スタートラインの見通しがとれればリコールの防止にもつながるのです。
次に風上からスタートするか、下からスタートするか、スタートラインの傾きをチェ
ックします。ようするに、第一マークに近い側から出るということです。
次に潮の流れも頭に入れてスタートポジションが決定します。スタート近くになっ
たら、走る側のブローラインを読みます。
どこにブローラインがあるかこれも頭に入れておきます。
そして
そろそろスタート1分前です。ここで大切なのは自分に下側のスペースを開けること
です。下側にルームがあればスタートホーンと同時に少し下側に落として加速出来る
からです。
さてスタートです。
スタート後はなるべくマークのやや風上を目指して走りましょう。
潮の流れにもよりますが、マークの風上約5Mぐらいが目標でしょうか。理想はマー
クの回航直前にセイルを返すぐらいのタイミングなので、そのジャイブに入る前の
エリアが必要ということです。またマークギリギリでベアが開始されると、マークロ
ープにフィンを引っ掛けたり、潮の流れとかでマーク回航が出来なくなってしまうこ
ともよくあるからです。
そして第一マークの回航
とにかくマークのインを突くように努力しましょう。インを突くことによって次のマ
ークまでの走る角度に余裕が持てます。また風上位置をキープすることに最大の利点
が得られるからです。
これは勝敗に大きく影響してきます。
エイトスラロームの場合ここまでがかなり重要になってきます。
とりあえず簡単な基本的なタクティクスですが、
そうです、一番大切なことはビリスタートしても最後まで諦めないことです。
レース中に自分に出来る最大の努力をすれば絶対に上位に上がれるはずです。




『98年頃、ニールプライドZ1レーシングセイルは当時僕のお気に入り!』