【タクティクス講座11編《上マーク回航》】
上マーク回航時には、潮の流れ(マークには必ずアンカーロープがついているので)
を頭に入れ、マークロープにスケグをヒットさせないように注意して回航することで
す。
マーク回航の理想はマークブイギリギリに通過です。この時大切なのはマークへのア
プローチラインですが、たとえば、スタボーセイリングでアプローチならマークの下
側に流されない位置でのタック。そしてポートセイリングアプローチならオーバーラ
ンしない位置でタックすること最も重要視されます。述べたいずれのアプローチのミ
スも余分な距離を走ることになり相当順位に変動が有り得ます。特に注意しましょう。
僕の場合はそのタックポイント(タック後に約90度の方向に進行するための方向転換)
は肩越しから見てその目標マークが消えた瞬間がタックポイントとしています。タッ
クポイントの見つけ方は、個人差があると思うので各自練習して掴んで下さい。
また
通常は上マーク回航は左回りですのでスタボータックで回航するのですが、規模の大
きなレースでは、スタボー艇ポート艇が入り交じり合い混戦となります。
その混戦を冷静にすり抜けることが順位を大きく左右します。
僕は、混戦を避けるためにかなり神経を使っていました。上マーク回航が上位にくい
こめないとレース途中で予想された時(スタート失敗あるいは、風の振れ等で順位を
落し上位にくいこめないと予想された時は)、そのレースの風の振れにもよりますが、
なるべくスタボータックでのアプローチできるようにタクティクスを組立てていき
ました。
ポートでアプローチした場合はスタボー艇の通過を待たなくてはならず、かなりのロ
スが生じるために避けていたのです。
重要なことは「冷静にすり抜ける」こと!。
混戦の場合あまりにも多くのパターンが存在し、どのように?と絞るのはとても難
しく、とにかく多くのレースに出場しその場面を何度も経験して学ぶことが良いでしょ
う。
でも一番良い方法はやはりこれです!
上マークの混戦をさけるためには、トップで上マークを回航するのが一番の策ですが!!。
地元新聞には小さな記事が少々記載されたことがあったが、一番記憶に残る取材はこれ。
87年、当時27歳、昔の話だが、(今も続いている)中日新聞《全国版この人》の取
材での写真にて。(その時の新聞記事は紛失!)