【タクティクス講座15編《下マーク回航及びフリーでの走り方》】
このようにして既に海面に設定されたコースをまさに1周回航が終了したところです。
この下マークもギリギリに通過してラフィングアップ、そして新たなる2周目の上
りのレグとなるわけです。回航したらクローズのスピードを殺してもいいので極限ま
で上って走りましょう。自分の後ろを走る艇はブランケットとなり下側に落ちていく
ことでしょう。とても重要なポイントです。

レースコースはその主催レースでいろいろ変わります。
僕がレースしていた頃は【風上~サイドマーク~風下のトライアングル2周】あるい
は、【台形コース2周】または【風上~風下の2周】等がありましたが、基本タクティ
クスはあまり変わらないと思います。

フリー(ランニングコース)の場合
特にランニングのレグもフリーレグ同様にプロパーコースを走ることを基本にタクテ
ィクスを組みます。ランニングでは、相当吹いていても微風でも出来る限りのパンピン
グが必要です。さらに、プレーニングギリギリで下り続けるテクニックも身につける
ことがとても重要です。
そして、風波は湖でも外洋のレースでも波の大小は必ずあります。波を使って走るこ
とは常に練習しましょう。
また
パート13で波を使うセイリングについて説明しましたが追加で。
フリー(アビーム~クオーター)のレグの場合
こちらのレグも波を使うことはとても重要です。
フリーのレグでは、完璧にはまった風と走るコースによってはハーネスをガチッとつ
けて引きこんで走る瞬間もありますが、概ねパンピング数がフリーの順位を大きく左
右します。とにかく少しでも風がきれればパンピング。完プレしていてもマークまで
の高さがある場合はパンピングして風下に一気に下り、軌道修正してから再度ハーネス
ワーク。こんな動作を幾度となく繰返しフリーのレグを走りきります。
プレーニングしている時を除いて、少しでも艇速が落ちたと思ったら『とにかくパン
ピング』!大きなポイントですよ。



【ハイウインド96年、10月号にて。】
過去の伊勢湾カップ最高順位は96年に開催された時の5位入賞。この時に2レース目、
伊勢湾カップ初めて最終レグで見城選手を抜き去りトップフィニッシュしたことは、
何故か今でも鮮明に覚えている。