【タクティクス講座16編《2周目の上マークアプローチ》】
2周目からは少し絞り込んだレース運びになります。
その絞込みとは、①順位をアップするタクティクスなのか、それとも②他の人を押さ
えるかのタクティクスです。
多くの場合は①で、順位を上げる為に、1上に上ぼっていった時の様にブローライン
を読み、2上マークのアプローチをします。
1周走った時点でだいたい風の振れそしてブローの入り方も理解したはずです。この
ブローの入り方を理解し、よりブローをキャッチできるようなコース取りが出来れば、
大逆転も可能なレグです。
しかし②のケースの様に、大会に勝つ為に自分の順位をキープする為、それ以下の選
手を押さえなければならないケースも発生します。
では、トップを取るために、2位以下の選手をおさえるタクティクスです。
基本的には、タッキングマッチを行います。
風下側にいる押さえなければならないとされる2位の選手がタックしたら、直ぐにタ
ックする行為です。要するに同じ海面で同じ方向(相手がスタボーなら自艇スタボー)
で走ることによって風の振れ等で逆転されることを防止するテクニックです。
それ以外でも2位の選手に不利な海面へ移動させるテクニック等もあります。
トップ艇はいち早く有利な海面で走ることにより2位艇を寄せ付けないテクニック
です。2位艇は1位艇と同じ海面でのレース展開を嫌がる為、不利な海面でセイリングし
ざるを得ないのです。そして、2位艇が気がつき有利な海面に来るまでにはよりトッ
プ艇は差を広げることになるでしょう。
このようにして相手とのポイント差によって押さえたりするわけですが、状況によっ
てはターゲットとなる選手が2番手以降の選手だけでなく、それまで全く順位の悪かっ
た選手に大逆転されるケースも多く考えられますので、なんと言っても周りの状況を
充分に頭の中に入れて行動することが大切です。
そして2周目の上マークも回航となりました。
当時、JR東海に勤務していたころウインドサーフィン部での活躍が目立ってため、会
社が発行する80年史に載った。そしてその活躍が認められて交通新聞社からも表彰さ
れて給料とは別に賞金も頂いた。ウインドサーフィンが社内で認められたことは大きかった。
(ちなみに、出場したIBSA世界選手権は好成績ではなかったが。)